純正タイヤがずいぶんすり減ったからタイヤ交換を考えているけど、どんなタイヤにすればいいのかわからない!
こんな悩みを持っている人も多いのではないでしょうか。
走行にかかわる重要な部分なので、すり減ったタイヤは早く交換したほうがいいですが、安い買い物ではありませんし、知識がないと自分に合わないタイヤを買ってしまう可能性もあります。
そこで、本記事ではタイヤ交換をするためのポイントと、MT-25におすすめのタイヤをお伝えします。
この記事を読むことで、タイヤの種類と特徴、タイヤの選び方がわかるようになります。
タイヤの種類
まずはタイヤの種類を簡単に理解しましょう。
タイヤは大きく分けて以下の2種類があります。
- バイアスタイヤ
- ラジアルタイヤ
バイアスタイヤ
バイアスタイヤは昔からのシンプルな構造で、剛性が高いことから比較的低速な走行を想定したバイクや、重量があるバイクに向いています。
オフロード車やクルーザータイプに採用されていることが多いです。
MT-25の純正タイヤには、IRCのRX-02というバイアスタイヤが採用されています。
バイアスタイヤのメリット
バイアスタイヤは剛性が高く、悪路に強いという特徴があります。
また、古くから作られている製法のタイヤでシンプルな構造であることから、ラジアルタイヤよりも価格が安いものが多いです。
バイアスタイヤのデメリット
剛性が高いのでタイヤがたわみにくく、路面の凹凸をダイレクトに拾ってしまうということから、高速走行にはあまり向いていません。
高速での快適性や安定性は、ラジアルタイヤと比べると劣ってしまいます。
また、重量が重めなことからラジアルタイヤよりも寿命が短めです。
ラジアルタイヤ
ラジアルタイヤは高速走行の快適性を重視したり、スポーツライディングをするバイクに向いているタイヤです。
MT-03の純正タイヤには、ダンロップのGPR-300というラジアルタイヤが採用されています。
ラジアルタイヤのメリット
ラジアルタイヤはクッション性があり、高速走行での乗り心地がいいのがメリット。
また、剛性バランスがいいことから、燃費性・耐摩耗性にも優れ、スリップが少なくなる恩恵もあります。
ラジアルタイヤのデメリット
複雑な構造であることから、どうしても高価格になりがちです。
また、低速走行や悪路での乗り心地はバイアスタイヤに軍配が上がります。
タイヤ選びのポイント
まずは純正タイヤの種類とサイズを確認
純正タイヤのサイズは以下のとおり。
フロント | 110/70-17M/C(54S)(チューブレス) |
リア | 140/70-17M/C(66S)(チューブレス) |
前述のとおり、MT-25の純正タイヤはIRCのRX-02というバイアスタイヤです。
一方で、MT-03はダンロップのPGR-300というラジアルタイヤ。
バイクの特性としてはほぼ変わらないと思いますが、なぜMT-25にバイアスタイヤが採用されているのかが不思議です。(コストの都合でしょうか)
バイクの用途に合わせたタイヤを選ぶ
バイクの用途・目的に合わせてタイヤを選びましょう。
ストリート向けとサーキット向けタイヤでは性質がまったく異なるからです。
例えば、サーキット走行でストリート向けのタイヤだと、グリップ性能やコーナリング性能が低くなり、ライバルに差をつけられてしまうことでしょう。
逆にストリートでサーキット向けのタイヤを使っていた場合、ハイグリップなぶんタイヤの摩耗が速く、すぐに交換時期が来てしまいます。
用途をざっくりと以下のとおり分けてみました。
- 街乗りがほとんど
- ツーリングがメイン、ときどきワインディングも楽しむ
- ツーリングがメイン、ときどきサーキット走行も楽しむ
- サーキット走行がメイン
私は2番目の「ツーリングがメイン、ときどきワインディングも楽しむ」タイプですので、その用途に適したタイヤの候補を紹介します。
候補にあげたタイヤ
今回、候補にあげたタイヤは以下の3つ。
- ブリヂストン BATTLAX HYPERSPORT S22
- ブリヂストン TS100
- ダンロップ SPORTMAX GPR-300
今回の候補はすべてラジアルタイヤとしました。
基本的には高性能であり、MT-25のバイク用途としてはラジアルタイヤのほうが向いていると思ったからです。(MT-03は純正がラジアルタイヤということもあります)
ブリヂストン BATTLAX HYPERSPORT S22
このタイヤはこんな人におすすめ。
- スポーツライディングをメインに楽しみたい
- ウェット性能とライフ性能も欲しい
- サーキット走行を始めてみたい
特徴は、低温~中温域で強いグリップ力を発揮するので、走り出しにおいてもスリップすることなく安心して走ることができます。
ブリヂストン TS100
このタイヤのコンセプトは「カジュアルなラジアルタイヤ」。
街乗りからツーリング・ワインディングまで幅広く楽しみたい、タイヤの基本性能とコストを重視したい人におすすめ。
ラジアルタイヤとしてはツーリングタイヤよりですが、バイアスタイヤからの交換では明らかな性能の向上が見込めるタイヤです。
ダンロップ SPORTMAX GPR-300
コンセプトは「オールラウンドツーリングラジアル」。
街乗りからワインディングまで、幅広く楽しみたい人におすすめ。
MT-03の純正タイヤに採用されていることから、MT-25への相性もいいと思います。
タイヤ交換後の感想(ブリヂストンTS100)
今回私が選んだのは、ブリヂストンのTS100。
理由は、バイクの用途がツーリングメインであることと価格面、あとは早く交換したかったので在庫優先という事情もありました。
こちらが交換前のタイヤ。
画像ではわかりにくいのですが、スリップサインが出ていてフロントタイヤはひび割れもありました。そして、オイルの飛び散りなどで汚い・・・
交換後はこちら。
新しいタイヤは、見た目も引き締まって見えます。
2りんかんでタイヤ交換作業をしてもらいましたが、ありがたいことにホイールの汚れもキレイにしていただけました。
ストリート走行での違いはスタート時の路面グリップ
まず、信号待ちから青になったときのスタートのときに違いを感じました。
タイヤがしっかりと路面をグリップして加速している感があります。
エンジンからの力が無駄なく加速につながっている感触です。
低速走行時はバイアスタイヤのほうがよいと言われていますが、低速時の性能差を感じることはありませんでした。
ワインディング走行は快適の一言に尽きる
今回は奥多摩周遊道路を走ってきましたが、タイヤ交換前よりも明らかに走りやすくなりました。
「あれ、コーナリングがうまくなった?」と勘違いしてしまうほどの違いがあります。
以前は、コーナーに入るときに意識して体重移動して曲がっていましたが、新タイヤではタイヤの丸みに合わせてスルッとバイクがバンクしてくれる感触。
逆に、前までの感覚で体重移動をするとバンクしすぎてしまいそうでした。
また、以前よりもコーナリングの速度が向上。
コーナリング中の安定感が増している感覚があるからだと思います。
TS100はツーリングよりのスポーツタイヤですが、それでもこの違いが体感できるのはありがたいですね。
まとめ
今回は、タイヤ交換におけるポイントとMT-25のおすすめタイヤを紹介しました。
自分のバイクの用途である「ツーリングがメイン、ときどきワインディングも楽しむ」であれば、MT-25にもラジアルタイヤがベストマッチであることが判明。
タイヤは消耗品の位置づけですが、乗り味の変わり方としてはカスタムといっても過言ではありません。
タイヤの種類と自分のバイク用途を理解して、自分にとってベストなタイヤ選びをしましょう!
以上、参考になれば幸いです。