- 骨伝導イヤホンってどうなの?
- 音質が悪そうじゃない?
- ランニングに向いてる?
普通のイヤホンと比べて、骨伝導イヤホンの使い心地って想像できないですよね。
「音質が悪そう」「ランニングに最適」という噂は聞いたことがあるけど、普通のイヤホンよりもやや高価なので、気軽に手を出しづらく購入をためらっているという方もいるかと思います。
そこで、今回は骨伝導イヤホンの中でも評判の高いAftershokz(アフターショックス)※のエントリーモデル、OpenMove(オープンムーブ)を買ってみたので、使用感をお伝えします。
※2021年12月29日にAftershokzからShokz(ショックス)へ社名変更されました
なお、購入の理由は以下の2点です。
- ランニング用のイヤホンとして、耳をふさがないから周りの音が聞こえて安全そう
- 純粋に骨伝導ってどんな感じか興味があった
OpenMoveの仕様・スペック
仕様・スペックは以下のとおり。
★バッテリー
バッテリー駆動時間 | 6時間 |
最大駆動(待機)時間 | 最大10日 |
バッテリー容量 | 135mAh |
充電時間 | 2時間 |
充電ポート | USB-C |
最大充電電圧 | 5.25V |
★接続性能
Bluetoothバージョン | 5.1 |
ワイヤレス範囲 | 10m |
対応プロファイル | A2DP,AVRCP,HSP,HFP |
マルチペアリング | 搭載 |
互換コーデック | SBC対応 |
★デザイン
防水&防塵規格 | IPX55防水 |
材料 | フルチタン |
コマンドコントロール | 多機能ボタン、ボリュームボタン |
重量 | 29g |
水分検出器 | 搭載 |
★サウンド
周波数帯域 | 20Hz-20kHz |
EQ機能 | 2± |
感度 | 96±3db |
★マイク
マイクタイプ | デュアルノイズキャンセリング |
マイク感度 | -40db±2db |
OpenMoveのカラーバリエーションは4色
2021年時点で以下の4種類。
- スレートグレー
- アルパインホワイト
- エレベーションブルー
- ヒマラヤンピンク
つけたときにあまりイヤホンが目立たないグレーがよかったのですが、一番人気で入荷待ちのショップばかりだったので、すぐに発送できるブルーをチョイスしました。
OpenMoveの外観・デザインは高級感あり
届きました!しっかりした作りの外箱です。
早速箱を開け、本体を取り出します。
安っぽいかな~と思っていたブルーですが、全体的に質感が高く、いい発色をしています。
思ったよりもイヤホン部分の厚みがありますね。
黒い部分はシリコンでできているので、サラサラとした触り心地です。
フレームは弾力がある素材でできており、リングフィットアドベンチャーのリングコンに近いものがあります。
(おそらく曲げたら曲がったままになりそうですが・・・もったいなくて試すことはできません)
同封物は以下のとおり。
説明書などの紙がいくつかと充電用のUSB-Cケーブル、イヤホンケース、そして耳栓。
イヤホンケースはペラペラしておらず、高級感のあるサラっとした素材です。
OpenMoveの機能・操作は多機能
左耳側のスピーカー部分にあるボタンが、マルチファンクションキー。
購入時には、マルチファンクションキーがあることをわかりやすくするためか、先端が赤い保護シールが貼ってあります。
もちろんシールは剥がして使うものですが、こういうシールを剥がすことに抵抗がある方は、このままでもOKです!
右耳側の下部に音量+-ボタン。
ボタンの機能については、以下のとおり。とても多機能です。
★マルチファンクションボタン
機能 | 操作 |
---|---|
音楽再生/一時停止 | 1回押す |
次の曲にスキップ | 音楽再生時に2回押す |
前の曲にスキップ | 音楽再生時に3回押す |
言語の切り替え | ペアリング中に2回押す |
電話に出る | 1回押す |
電話を切る | 1回押す |
現在の通話を切って2つ目の着信に出る | 通話時に2秒間長押し |
通話を拒否 | 着信時に2秒間長押し |
音声アシスタント | 2秒間長押し |
最後に発信した番号にリダイヤル | 音楽停止時に2回押す |
★音量+/電源ボタン、音量-ボタン
機能 | 操作 |
---|---|
電源オン | 音量+ボタンを2秒間長押し |
電源オフ | 音量+ボタンを3秒間長押し |
ミュート | 通話時に音量+ーボタンを2秒間長押し |
イコライザー切替 | 音楽再生時に音量+ーボタンを3秒間長押し |
バッテリー残量チェック | 音楽一時停止中、音量+または-ボタン1回押す |
音量調整 | 音楽再生時に+または-ボタン |
OpenMoveのBluetooth接続
Bluetooth接続のバージョンは5.1なので、人が多くいろんな電波が飛び交っている駅でも安定して接続してくれます。
また、10mまで離れてもOKなので、家の中での移動なら接続が途切れることはありません。(豪邸を除く)
ペアリングの方法
スマホやPCとのペアリング手順は以下のとおり。
- イヤホンの電源を切った状態で、音量+ボタンを押し続け、ペアリングモードにする(LEDが青赤点滅になる)
- 接続する機器(例えばスマホ)のBluetoothメニューから「OpenMove by Aftershokz」を選択して接続
OpenMoveにはマルチポイントペアリング機能がある
マルチポイントペアリングとは、2つのデバイスへ同時に接続する機能のことです。
エントリーモデルなのに、なんて高機能!
ただし2台同時の再生はできず、どちらかのデバイスからとなります。
切り替えは自動で、例えば1台目の音楽再生を止めて、2台目で動画を再生すると音声が2台目のほうに切り替わります。
例えば、
- スマホ(1台目)で音楽再生
- スマホの音楽を停止し、iPad(2台目)で動画を再生
というイメージです。
この切り替えや接続がうまくいかないというレビューをネット上で見かけますが、私は説明書のとおりの操作でちゃんと接続することができました。
マルチポイントペアリングの設定方法
設定方法は以下のとおり。
- イヤホンの電源を切った状態で、音量+ボタンを押し続け、ペアリングモードにする(LEDが青赤点滅になる)
- マルチファンクションボタンと音量ボタンを3秒間押し続けると「マルチポイント接続を開始します」とアナウンスが流れる
- (1台目に)接続する機器のBluetoothメニューから「OpenMove by Aftershokz」を選択して接続
- いったんイヤホンの電源をオフにする
- 再びペアリングモードにする
- (2台目に)接続する機器のBluetoothメニューから「OpenMove by Aftershokz」を選択して接続
マルチペアリングをオフにしたい場合は、「マルチファンクションボタンと音量-ボタンを3秒間長押し」すると、解除するアナウンスが流れます。
OpenMoveの装着感(メガネとマスクは付ける順番あり)
違和感なく、自然にスッと装着できました。
イヤホンの圧迫も適切で、ずっとつけていても大丈夫そうです。
メガネをつけた状態でイヤホンをつけてみました。
メガネのフレームの上にイヤホンのフレームが乗っかる感じですが、特に干渉をし合うことはありません。
先にイヤホンをつけるとメガネが少しつけづらいので、メガネ→イヤホンの順番でつけることをおすすめします。
さらにマスクもつけてみました。
まずはウレタンマスクです。
一応つけられますが、出っ張ったスピーカー部分の上にマスクがかぶさるので、マスクの耳の引っ掛かりが甘くなっています。
とにかく、耳回りが大混雑しています。
次に、不織布のマスクをつけてみました。
マスクの紐が細いタイプのため、イヤホンともギリギリ干渉せずにつけることができましたが、やはりマスクの紐は浮いています。
検証結果としては、メガネ→マスク→イヤホンの順番で付けるとよいことがわかりました。
装着しやすさはヘアスタイルによる
例えると、ドラゴンボールに登場する18号みたいな、耳回りと襟足がボリュームのあるヘアスタイルの方にイヤホンをつけてもらったのですが、横と後ろの髪がイヤホンのフレームに押しつぶされる感じで、つけづらそうでした。
OpenMoveの音質
これは不思議。
耳をふさいでも音が聞こえてきます。
まるで脳内に直接響いているような感じです。
(聞こえますか・・・あなたの脳内に直接語りかけています・・・)
あれは骨伝導なのでしょうか。
感覚としては、小さなスピーカーを耳のそばに置いているようなイメージです。
満員電車での使用は厳しいかも
実際に音楽を流したままイヤホンを外してみると、やや音漏れがしています。
外で使う分には音漏れをまったく気にならないですが、人との距離が近い満員電車での使用はちょっとためらってしまうかもしれません。
音がこもって聞こえることもなく、細かな装飾音もクリアに聞こえてきます。
スマホでボリューム最大にしても振動はない
iPhoneやiPadでボリュームを最大にしても、スピーカーから振動を感じることはありません。
PCでボリュームを最大にしたときは、ボリュームが大きすぎてスピーカーからビンビン振動を感じるので、PCに接続する場合は適切なボリュームに調整しましょう。
イコライザー機能あり
OpenMoveにはイコライザー機能が搭載されていて、音楽再生時に音量+ーボタンを3秒間長押しすることで、次の3モードへ切り替えができます。
- スタンダードモード
- ボーカルモード
- イヤープラグモード
スタンダードモード
外で使うときに選ぶ通常モード。
基本はこのモードで使っていれば間違いありません。
ボーカルモード
人の音声が聞き取りやすくなるモード。
オーディブル機能など音声をメインで聴くシーンで活用するのがよいと感じました。
イヤープラグモード
耳栓使用中に適したモード。
スタンダードモードで耳栓をつけると、外音がシャットアウトされ低音がかなり目立って聞こえるようになるため、イヤープラグモードにすることで低音が適切なレベルに抑えられます。
低音好きならスタンダードモードでも全然OK!
OpenMoveでのWeb会議はかなりよい
マイクは右側のスピーカーに2カ所ついてあり、スピーカーの上と下に一つずつあります。
ヘッドセットと違って口元にマイクがあるわけではないですが、集音性能とノイズキャンセリング機能のおかげで、さほど声を張らずにしゃべってもしっかりと声を拾ってくれます。
マイク性能については、Web会議でまったく問題ないレベルです。
1時間程度の会議に使ってみましたが、ランニングと同じくこめかみが痛くなることはありません。
OpenMoveはランニング・ジョギングにベストマッチ
30分ほど走ってみましたが、イヤホンがこめかみを押さえつける力加減が絶妙で、頭が痛くなることもなければイヤホンがずれて落ちてくることもなく、最初につけた位置をキープしてくれます。
走っていると当然ながら汗をかくので、走った後のスピーカーには汗や顔の脂がつきますが、サラっとした素材のおかげで手でさっと拭くだけでキレイになりました。
防水レベルはIPX55なので、汗や雨で濡れるくらいは全然大丈夫です。
そのままシャワーを浴びてもOKなレベルの防水ですが、壊れたら悲しいので水洗いはやめておきましょう。
そして、やはり外音が聞こえる状況はかなり安心感があります。
一度この状態を体験してしまうと、カナル型のイヤホンではもう怖くてランニングをためらってしまいますよ。
OpenMoveのバッテリーは6時間
往復の通勤時間とランニングに使うような場合でしたら、6時間も持てば必要充分です。
どうしても丸1日使っていたいときは、モバイルバッテリーで途中充電が必要になるでしょう。
実際に使っている感覚では、10時間くらいは持っているような気がします。(計測はしていませんが)
充電ポートは右耳の下部にあり、USB-Cに対応。
充電ポートのフタは、繰り返し充電をしているうちに千切れてしまいそうに見えますが、3か月使いつづけてもフタが取れる気配はないので安心です。
まとめ
今回は、『Aftershokzの骨伝導イヤホンOpenMove』の使用レビューをお伝えしました。
- ランニング中にずれて落ちてくることがない
- 周りの音が聞こえる安心感
- 長時間つけていても圧迫感がなく疲れにくい
- 一定レベルの音質は確保されている
- テレワークでのWeb会議にも問題ない性能
- 物理のボタンはタッチ式と比べて押しやすい
- ヘアスタイルによってはイヤホンがつけづらい
- 満員電車での通勤に使いたい(音漏れが気になる)
- 最高の音質を追及したい
個人的には、当初の予想よりもかなり快適で、外を歩くときはこのイヤホン一択になってしまいました。
耳にイヤホンを入れっぱなしという状態は、実は疲れるんだな~ということを実感。
Web会議やBGM代わりに音楽を流すときは骨伝導イヤホン、音楽をじっくり楽しみたいときはカナル型イヤホンで使い分けするのがいいと思います。
以上、参考になれば幸いです!