バイクに乗っている人ならば、盗難が怖いと感じたことは少なからずありますよね。
盗難に遭うと、愛車を失うだけでなく精神的なショックも大きく、通勤・通学に使っていれば仕事や日常生活に支障が出てしまいます。
そこで本記事では、バイク盗難に遭わないための具体的な対策方法を解説します。
本記事を読むことで、バイクの盗難を最小限に抑える手段がわかり、安心したバイクライフを楽しむことができるようになります。
バイク盗難の実態

バイク盗難は年々減少傾向にあるものの、2020年に発生したバイク盗難件数は9,000件(警察庁の犯罪統計から)を超えており、まだまだ多くのバイクが盗難されている状況です。
盗難されるバイクの車種は特に限定されておらず、スポーツバイクから原付までさまざまな種類のバイクが盗難の被害に遭っています。
また、盗難されるバイクの所有者の年齢層も幅広く、若年層から中高年まで誰もが被害に遭う可能性があるといえます。
- 路上駐車場や公共の駐車場などの屋外駐車場
- 住宅街や商業施設の駐車場
- 駐車場の照明が不十分だったり、監視カメラが設置されていない場所
- 夜間や早朝
- オフィス街などでは平日の昼間にも発生
このようにバイク盗難はバイク乗りにとって他人事ではなく、盗難対策を怠っていると自分がいつ被害に遭うかわからない状態になってしまうので、盗難対策を徹底することはとても重要なのです。
盗難されたバイクを取り戻せる可能性は
2022年の最新データによると、盗難されたバイクを取り戻せる可能性は全国平均で約39%です。(引用元:日本二輪車普及安全協会)
6割以上は返ってくることはなく、運よく取り戻せたとしても一部破損していたりパーツがなくなっていたりして、盗難される前の状態で戻ってくることは期待しないようがよいでしょう。
【関連記事】バイクの盗難件数が多い都道府県ランキングはこちら
盗難防止のための基本対策は5つ
バイクの盗難は、適切な対策を取ることで盗難リスクを最小限に抑えることができます。
盗難防止のための基本的な対策は次の5つです。
- ロックを使用する
- アラーム(警報装置)を取り付ける
- GPSトラッカーを活用する
- 駐車場所に気をつける
- バイクカバーをかける
それでは、それぞれの対策について解説していきます。
ロックを使用する

バイクをロックで固定し、盗難されにくくすることはもっとも基本的かつ有効な盗難対策の一つです。
ロックの種類にはバイク自体に備わっているハンドルロックの他、ディスクロックやチェーンロックなどがあります。
ハンドルロックはもちろんのこと、複数のロックを組み合わせて使用することで、より高い盗難防止効果が期待できます。
ロックは盗難防止の効果以外にも、盗難が試みられたことがわかる役割もあります!
アラーム(警報装置)を取り付ける
アラームは、バイクが動かされたときの振動を感知して、大音量で警告を発することで盗難を防止します。
ロックにアラームが搭載されたものや、バイクに標準搭載されたイモビライザーと連動するアラームなど、いろいろな種類があります。
ただし、振動の感度が高いと誤作動により近所迷惑になってしまうことがあるので、感度を適切に設定しておきましょう。
GPSトラッカーの活用
バイクにGPSを搭載することで、盗難された場合にスマホやPCで追跡することが可能です。
GPSの信号を頼りに、警察と追跡をして実際に取り戻した例も存在します。
アップルのAirTagのように小さな追跡装置をバイク内に仕込むか、セコムのようなセキュリティ会社でGPS契約をするやり方があります。
バイクの保管場所に気をつける

可能であれば、バイクそのものが隠れるようなガレージなどに保管するのがベストです。
おすすめはバイク用のレンタルガレージです。もし近所にあれば、ぜひ検討してみてください。
ガレージがない場合、道路からバイクがあることがわかりにくい場所に置くだけでも盗難リスクは低くなります。
【関連記事】バイクの置き場所の探し方やおすすめをこちらで解説!
外出先で駐車する場合は、監視カメラが設置されていてセキュリティがしっかりしている駐輪場や、人通りが多く明るい場所を選ぶようにしましょう。

バイクカバーをかける

バイクにはバイクカバーをかけておきましょう。
バイクの盗難は、高級バイクであるほど窃盗団に狙われるリスクが高まります。そのため、バイクカバーをつけることによって車種を特定しづらくなり、窃盗団に目をつけられる可能性が低くなります。
また、バイクカバーは盗難のリスク低減だけでなく、雨風や日差しからバイクが守られるので、バイクをキレイに保つことができます。
2つの効果があることからも、バイクカバーは必ずかけておきましょう。
【関連記事】カバーの脱着が面倒くさい人用のバイクカバーを紹介
どんなに対策しても盗難を100%防ぐことはできない
これまでに紹介した盗難対策を複数行うことで、盗難リスクをかなり下げることができます。
特に思い付きや出来心レベルでバイクを盗むような層にはかなりの効果があるでしょう。
しかしながら、盗難リスクをゼロにすることはできません。なぜなら、プロの窃盗団は色んな手段でバイクの盗難対策をくぐり抜けてこようとしてくるのです。
そして盗難されたら解体されてパーツとして売却されたり、海外に運ばれてしまったりするので、取り戻せる可能性もかなり低くなるでしょう。
もしものときのために盗難保険へ加入する
バイクの盗難に不安を感じるとき、頼りになるのが「盗難保険」です。
バイクの任意保険には盗難補償が含まれていないので、バイクが盗難されても保険金をもらうことができません。
バイクのローンが残っていたら、バイクがないのにローンを支払い続けることになってしまいます…
盗難保険に加入することで、バイクが盗難されたときに保険会社から一定額の補償が受けられます。

次の条件にあてはまる人は盗難保険への加入がおすすめです。
- バイクのローン返済が残っている
- 通勤・通学などでバイクを使う頻度が多い
- 人気のある車種または高級なバイクに乗っている
- 盗難リスクが高い地域に住んでいる
盗難保険に加入するべきかの判断方法とおすすめの保険は、以下の記事でくわしく解説していますので、ぜひご覧ください。
盗難被害に遭った場合の対処法
盗難被害に遭った場合、まずは速やかに警察へ通報しましょう。
警察には、盗難されたバイクの車種、ナンバー、色、特徴などの情報をできるだけ詳しく伝えるようにしましょう。また、被害届の提出も必要です。
SNSやインターネット上で盗難情報を拡散することも、発見するための有効な手段。いっぽうで、盗難犯にも情報が得られるリスクとなるため、警察と相談して対処することが大切です。
SNSやインターネット上へ拡散する場合は、自己防衛のために個人情報の公開は避けるように!
盗難保険に加入している場合には、保険会社にも速やかに届け出ましょう。保険会社からは、被害にあった場合の対応方法や必要な手続きについてアドバイスを受けることができます。
意外に多いヘルメットの盗難にも気をつけよう
バイクの盗難対策について解説してきましたが、ヘルメットの盗難も意外と多いです。
駐車するときに、タンクの上やミラーにかけて置いたりする人が一定数いますよね。それでヘルメットを盗難されてしまうケースがあるのです。
人のかぶったヘルメットをよく被れるなと思いますが、おそらく売却目的なので自分で使うことはないのでしょう。
ヘルメットの盗難を防ぐためには、バイクへ標準装備されているヘルメットロックを使うことをおすすめしますが、ヘルメットロックがついていない場合でも大丈夫。
ヘルメット用のワイヤーロックやカラビナでバイクとヘルメットをつなげておくことで、盗難を防ぎましょう。
まとめ:複数の対策を実践することが大切
本記事では、バイク盗難に遭わないための方法について解説しました。
バイク盗難に遭わないためには、解説したどれかを実施するのではなく、複数の対策を組み合わせて実施することで盗難リスクが減少します。
盗難への不安が消えないなら、盗難保険の加入もおすすめです。
盗難対策を適切に実践することで、安心したバイクライフを楽しみましょう!
